猛暑の中で、園児らの外遊びをどうする?

梅雨明け直後から、猛暑日が続く日本列島。
僕が子供の頃には、午前中、そう11時頃まではまだ涼しかった記憶がありますが、地球温暖化の影響か午前9時頃は、すでに30度超えの暑さですね。子供の体温調節機能は大人と比較すると未発達で熱中症にかかりやすいと言われています。
この猛暑の中で、園児らの外遊びをどうするのか??

WBGT 黒球式熱中症指数計の利用を!

温暖化が進み、尋常ではない暑さが続くためか、環境省では2006年度から熱中症予防情報サイトをたちあげて、情報発信をしています。

環境省:熱中症予防情報サイトより転載

さらに、地域ごと(これはアメダスの設置地域のようです)に、百葉箱のあるような場所、駐車場、交差点、バス停、住宅地、子供・車椅子(地面の輻射熱がより感じられる)、温室、体育館と状況によってどのように暑さ指数が予測できるかを掲載してくれています。

環境省:熱中症予防情報サイトより転載

残念ながら、公園の樹木の下や森の中などの指数は掲載されていません。
これは、あくまでも指数であって、ゲリラ豪雨が近づいて空気中の湿度が上昇したり、風通しのよい場所などでは変わります。
実際のWBGTの指数を参考にするには、黒球式熱中症指数計を利用すると良いでしょう。指数計は2000円ほどから販売されていますので、それほど負担なくご利用いただくことが可能です。

黒球式熱中症指数計

黒球式熱中症指数計は、対象者と同じ状況で利用することが大事です。木陰なら木陰にぶら下げて、日向なら日向にぶら下げて利用しましょう。輻射熱にも反応しますので、直射日光のあたる車の上や、黒いバッグにぶら下げて利用した場合には、車やバッグの表面温度に反応して異常値を示します。


ちなみに、外気温33度(日陰)の時に、直射日光があたるボンネットや車の屋根の温度あ80〜90度にもなるそうですので想像できますよね。機種によりますが、取り扱い説明書には測定時以外はなるべく日陰に置くようにと注意書きがされています。

職場や保育園・幼稚園ではすでに導入されており、「危険」になった場合は、職員に強制的に水分補給を促し(アラームがなりつづけるため)1時間ほどスイッチを切る。「厳重警戒」になった場合園児らの外遊びやプールを禁止し、空調のある室内遊びに切り替えるなどの対応がされているようです。

黒球式熱中症指数計だよりでいいのか?

熱中症は予防できる病気です。一切リスクをとらないようにするには、日中気温が25度を超えそうな日には、園舎から出ずに、空調完備の場所で遊ぶべきです。
しかし、本当にそれでいいのでしょうか。
熱中症は、体調や「暑さへの慣れ」によってもかわります。普段から暑いところで仕事をしていたりする方は熱中症にはなりにくいですよね。
特に2歳までの未満児は、積極的に汗をかくことが大事なようで、汗腺の数は2歳半くらいまでに決まるようです。
個人的な経験では、夏にしっかりと外遊びをして汗をかいた年は冬に「風邪」を引きにくかったと思っています。

黒球式熱中症指数計の指数にたより、(計測の仕方が正しいか正しくないかも判断をせずに)一律に「厳重警戒」になったら、室外での遊びを禁じるのは違うと思います。子どもがやりたいこと、経験・体験して気づく機会を奪っていませんか?もちろん、こまめな水分補給を促したり、顔色をみたりして子どもたちの体調を判断するなどの手間が増えます。しかし、汗をかいて遊んだあとに飲む「水」のおいしさ、日陰で帽子を脱いだときの「気持ちよさ」、日なたの植物や虫などの様子などがわかるのは、「暑い時に遊んだ経験がないとできませんよね?」

酷暑での遊び方

暑いときには、暑いときの遊びがありますよね。
水を浴びる!木陰で遊ぶ!川で遊ぶ(ライフジャケット着用してください)!森に遊びに行く!
普段着のまま、ホースで水をかけあいして遊ぶ。暑いときならではのダイナミックな遊びではありませんか?水鉄砲なんかもいいかもしれません。ドロドロになれば、園児らに服を簡単に洗わせてみればどうでしょうか。

プール遊びもオススメしたいですが、最近は「監視員」をつけなくてはいけなく、「監視員には話しかけてはいけない」「監視員の熱中症が心配」などもありますね。プールの事故も心配な要素ではないでしょうか。ライフジャケットを着用させて遊ぶのもいい方法だと思っています。そのライフジャケットは、貸し出しできるようにし、おやすみの日に家族で川に遊びに行くときなどに利用してもらえればいいのでは。

しっかりと茂った雑木林は、ヤブ蚊やハチなどもいますが、日なたの公園などよりは、気温が2〜5度は低く、確実に涼しいです。日陰に入ったら帽子をとり、風をかんじてみましょう。

黒球式熱中症指数計で「危険」

「黒球式熱中症指数計」を正しい使い方をし、「危険」のアラームがなったら、それは「危険レベル」ということです。
迷うことなく、空調の効いた室内へ移動しましょう。あまりにも暑くなりすぎ、体温調節が機能しない:汗をかかなくなる。あるいは、大汗をかきつづける。ようになる前に避難が必要です。
よく言われることですが、昔の暑さと今の暑さは違います。

と、脅すようなことを最後に述べていますが、僕が、一番言いたいことは、自分の感覚を大事にしてほしいことです。
この暑さなら、外で遊んでも大丈夫だなとか、これ以上やると、体力的にも限界がくるだろうなとかです。
観察力と経験、そして自信で判断する力が必要です。この力って、職員だけでなく、子ども必要なのですよね。
どうしたら、そういった力を身につけられるのでしょうか。。いつか、お知らせできると思います。

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